先輩社員インタビュー
Interview障害と共に自分らしく働く。設備だけじゃない、本当の意味の「バリアフリー」
2025年入社 K.K.さん(運行管理補助者・総務/前職:大学事務)

My Story # 01
「好き」の気持ちが、不安を乗り越える力に
大学で事務の仕事をしていた私が転職を考えたきっかけは、ハローワークからの紹介でした。 求人情報を見て、まず惹かれたのは「運送会社」であること。私は昔から、大きくて力強いトラックに純粋な憧れを抱いていました。 「あの世界で働けるかもしれない」という気持ちが、転職への不安を上回った瞬間です。
もちろん現実的な問題もありました。通勤時間です。以前の職場は毎日片道40分以上かかっていましたが、九州栄孝は自宅から10分ほどの距離。 体力的な負担が減り、自分の時間を確保できることは働き続ける上で非常に重要な条件でした。
そして何より、この求人は会社として初めての「障害者雇用」でした。 私は、26、7歳の頃に原因不明で筋力が低下していく病気を発症し、現在は車椅子で生活しています。前職ではパートタイマーでしたが、ここでは正社員として、長期的なキャリアを築ける可能性が示されていました。 挑戦する価値は十分にある、そう直感しました。

My Story # 02
物理的なバリアも、心のバリアも取り払ってくれた
入社を決意する上で、私の心を最も動かしたのは、会社の真摯な姿勢でした。
面接の際に、私は正直に伝えました。「自分でできることは積極的に行います。でも、どうしても難しい時はサポートをお願いします」と。 その後、正式な入社前に職場見学の機会をいただいたのですが、そこで会社の担当者の方はこう尋ねてくださったのです。「どうすれば、Kさんが一番働きやすい環境になりますか?」。
私の意見を真剣に聞いてくださり、そして、すぐ行動に移してくれました。私のために、トイレを誰もが使いやすいバリアフリー仕様に全面的にリフォームし、玄関の段差にはスロープを設置する工事を始めてくださったのです。 一人の社員のために、会社がここまで親身に、そして迅速に動いてくれる。その事実に、驚きと共に心からの感謝が込み上げました。
入社後もその温かい雰囲気は変わりません。過剰な配慮や、腫れ物に触るような扱いは一切なく、誰もが一人の社員として対等に接してくれます。 それは、「特別扱い」ではなく、誰もが働きやすい環境を当たり前とする「心のバリアフリー」が、この会社に根付いている証拠なのだと感じています。

My Story # 03
モニターの向こうに広がる、日本全国とのつながり
現在の主な業務は、パソコンを使った「IT点呼」です。 これは、ドライバーの方々が出発前と帰着後に行うアルコールチェックや健康状態の確認を、遠隔で実施するシステムです。このITの活用が業務の標準化を実現し、誰が担当しても同じ品質で安全を守れる体制を可能にしています。だからこそ、車椅子で働く私であっても、身体的な制約を感じることなく、会社の安全運行という重要な役割の一端を担うことができるのです。これは、IT技術が、障害を持つ人々の活躍の場を広げてくれている素晴らしい例だと感じています。
モニターには、ドライバーの方の表情だけでなく、トラックの現在地も表示されます。 「今日は東京ですね」「大阪は雨のようですから、足元にお気をつけて」そんな会話を通じて、遠く離れた場所で頑張る仲間と繋がり、安全を支える。この仕事には、大きなやりがいと誇りがあります。
